2014年 12月 04日 ( 1 )

鸚鵡小町

        鸚鵡小町   京都観世会館 井上裕久師   


        能楽の世界では「老女もの」と呼ばれる今回の鸚鵡小町のほか卒塔婆小町・姨捨・桧垣・関寺小町
        は秘曲とされ、その中でも「姨捨・桧垣・関寺小町」は三老女として最秘曲とされている。それは能
        のテーマのうち「女の情念」と「老い」はそれを演ずるのが難しく、「老女もの」は老いと女の二つが
        重なり演ずるのがもっとも難しいテーマだとされているのである。
        今回の鸚鵡小町は小野小町が主人公で、小町が百歳を迎えてもなおその気位高く驕慢さを示し、
        自らの老いを見せまいとする姿を描いている。
        昔から老人を演ずるにはよぼよぼと歩いては駄目だとされている。それは老人は人から老人だと
        見られたくないので自分ではよぼよぼしないように歩いている積もりだという。しかし傍目にはどう
        観てもよぼよぼとしているのである。
        だからそのよぼよぼと歩いていない積もりだが所詮はよぼよぼだという老人の姿を演じなくては
        「老い」を演じたことにはならないのだという。
        この曲でも小町は帝の使いに対し、示された歌に対し鸚鵡返しに一字違いの歌で返し、知力の
        衰えていない自分を見せ、杖を突きながらも求めに応じて舞を舞うのである。
        シテの井上師の舞台はその小町を見事に演じられ、自らの老いを感じながら見入ったことである。

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by kame0401 | 2014-12-04 17:25 | 舞台寸描 | Comments(0)

人生二毛作を目指して・・・
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