2013年 02月 25日 ( 1 )

古面「深井」の修理裏表

    古面「深井」の修理裏おもて     能面雑話(21)

  修理を依頼されていた「深井」が、この程ようやく出来あがった。  よい雰囲気の古面であるが
  左側が大きく割れて、金具で留めてあり、木地が露出している。両目の瞼と唇と奥の歯が欠け、
  全体に胡粉が浮いているところが多く、かなり神経を使う厄介な修理になった。
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修理を終えた古面「深井」のお披露目

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修理前の写真、裏にまで回っている割れを、木屑と接着剤を練ったもので埋めて固定し、その上に
胡粉を塗り彩色をする。裏は漆を塗って補強と補修をする  写真は少し濃いめに写っている
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修理した部分を、隣接する古面の色と艶に限りなく近付けることが修理の最も難しい処だ
全体的に古面の汚れや胡粉の欠けと調和するように、適当に汚すのもこの手の修理のコツ

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古面は、大抵幾度か修理をした痕があり、先人の苦労が偲ばれると共に、教えられることが多い

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依頼主は少し綺麗になりすぎた、とのことだったが、私としては、この女面の声なき声を聴いて少しでも
美しくと務めたことを後悔していない。



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by kame0401 | 2013-02-25 09:55 | 能面雑話 | Comments(0)

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