旅の連れづれにー絵慰みー
この絵の烽火台は王維の詩で有名な陽関にあり、砂漠の
真ん中にぽっんと建っている。
詩情溢れる舞台装置の中に一度は立ってみたいと
予てから願っていた処である。
「君に勧む,更に一杯の酒を尽くせ,西の方,陽関を
出づれば故人なからん」
漢詩の朗詠でも有名な陽関三畳とは三度重ねて朗詠する
ことで、ここで謂う故人とは知人のことで辺境へ旅立つ
友への餞の詩なのだ・・・
1999年にツアーに参加しての旅だったが、念願の
烽火台を前に夢中でスケッチをしたのを覚えている。
烽火は狼煙とも書き、狼の糞を集めて燃やし煙を上げ
た処から付けられたとか、正にロマンに満ちている。
この砂漠の中ではネットの時代でも電波も通じづ狼の
糞に頼らざるを得ないのではないか・・・・・(笑)
今この絵を見てもその時の興奮を思い出す・・・・・
旅の慰みの絵も今となっては私の貴重な宝物である。
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