イムレイ群像ー4

         イムレイ群像 (4)

         イムレイのこの絵には22人の顔が描かれている。女性の顔は3人だけで、中国服を着た人も
         いるがほとんどは髭を蓄えた男の顔が多い。シベリアに流され幽閉された人達や革命を逃れた
         白系ロシアの人々の苦悩を描いたののだろうか。

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        怒り・恐怖・諦めや悲しみなど大戦とそれに続く革命の混乱の中で、流された人々や革命を逃れた
        様々な人の顔は当時の時代を象徴したものであろうし、これらの人々を覆うように燃え盛る右側の
        炎は天地を覆したロシア革命の炎を表しているのだろうか。炎のさらに右には建物が描かれている。
        帝都の宮殿なのかもしれない、イムレイはハンガリー帝国の将校として招集されロシアの捕虜と
        なりシベリアに流され、続くロシア革命で釈放されウラジオストックでしばらく滞在した後日本を経て
        アメリカに渡ったがその後の消息は不明だった。母国ハンガリーに帰れたのであろうか。しかし今回の
        学芸員がもたらした情報では日本を離れた後アメリカで活躍しそこで生涯を終えたことが判った。
        義父の遺してくれたこの一枚の絵は激動の20世紀の様々な苦悩を象徴しているような絵であり、
        この時代背景がなければ決して日本にもたらされる事もなかったであろうし、私にとっても印象深い
        大切な絵である。これまで東京の町田美術館の企画展に展示を要請されたこともあるが、このたび
        公の美術館に安住の場所が見つかり、ゆかりのある絵画の仲間とともに末永く収蔵されることになった。
        この絵は私の物であると同時に皆の共有財産でもある。こうして世代を超えて引き継がれることは
        私にとってもこの絵にとっても幸せなことである。

by kame0401 | 2015-03-02 14:52 | 私のガラクタ美術館 | Comments(0)