2013年 07月 03日
復曲能「橋姫」
復曲能 「橋姫」 井上裕久師
第2回復曲試演の会 京都観世会館 2013.6.30
今回復曲された「橋姫」は類曲の「鉄輪(かなわ)」とは、趣きも異なり、使用された能面の「橋姫」も
元はこの曲のために作られたものだと謂う。能面は前シテには「孫次郎」が、後シテでは「橋姫」の
上に「泥眼」を重ねて現れ、被衣を脱ぐと同時に「泥眼」の下から恐ろしい「橋姫」の面と赤地金鱗箔
半切の姿に突如変身するのは見事である。 それにしても能面を重ねてかけるのは視界が更に狭く
なるはずで、 どのような工夫が為されていたのであろうか、興味津々である。
枕淋しき寝屋の月 影を便りに馴れ衣間遠になるや妻恋の 鹿の起伏し 音に立てて泣く計りなる
其身のはてを顕さんと 悪鬼の姿に身を変じ 又こそ此処に来らんと いふ川風の橋の面に立隠れ
失せにけり白波と共に失せにけり (中入り)
さ筵に苔の衣を片敷きて 我を待つらん 宇治の橋姫
百夜参詣の 願い叶ひて 忽に其形 忽に其形 さも恐ろしき鬼となって ・・・・・・
橋にかけりて川波の 上をも走りて 柴舟の上に乗り棹さし川波の まきの板舟 踏み鳴らし
宇治の山 暁の 雲に逢える 月の光りも 今は薄墨 書き乱したる 鬼神の 書き乱したる 鬼神の
形ハ消えて失せにけり
詞章は京都観世会発行の「橋姫」より一部引用させて頂きました(乞うご容赦)
第2回復曲試演の会 京都観世会館 2013.6.30
今回復曲された「橋姫」は類曲の「鉄輪(かなわ)」とは、趣きも異なり、使用された能面の「橋姫」も
元はこの曲のために作られたものだと謂う。能面は前シテには「孫次郎」が、後シテでは「橋姫」の
上に「泥眼」を重ねて現れ、被衣を脱ぐと同時に「泥眼」の下から恐ろしい「橋姫」の面と赤地金鱗箔
半切の姿に突如変身するのは見事である。 それにしても能面を重ねてかけるのは視界が更に狭く
なるはずで、 どのような工夫が為されていたのであろうか、興味津々である。
枕淋しき寝屋の月 影を便りに馴れ衣間遠になるや妻恋の 鹿の起伏し 音に立てて泣く計りなる
其身のはてを顕さんと 悪鬼の姿に身を変じ 又こそ此処に来らんと いふ川風の橋の面に立隠れ
失せにけり白波と共に失せにけり (中入り)
さ筵に苔の衣を片敷きて 我を待つらん 宇治の橋姫
百夜参詣の 願い叶ひて 忽に其形 忽に其形 さも恐ろしき鬼となって ・・・・・・
橋にかけりて川波の 上をも走りて 柴舟の上に乗り棹さし川波の まきの板舟 踏み鳴らし
宇治の山 暁の 雲に逢える 月の光りも 今は薄墨 書き乱したる 鬼神の 書き乱したる 鬼神の
形ハ消えて失せにけり
詞章は京都観世会発行の「橋姫」より一部引用させて頂きました(乞うご容赦)
by kame0401
| 2013-07-03 07:21
| 舞台寸描
|
Comments(0)