2011年 04月 21日
李朝水滴の美
この李朝の水滴は、友人で骨董の師匠でもあるM君から譲り受けた逸品である。
私の座右の文房四宝の中でも特に気に入っている一つで、直径が10センチ、
高さが6.5センチの堂々としたもので、ふっくらとした姿と優しい草花の染付
にみる李朝の味わいがたまらない。
私は、これまでに水滴を幾つも買い.購め、また売り払ったりもしているが、
これの右に出るものはないし、これだけは手放すことはない。
中国の完璧なまでに凛とした陶器と対照的な柔らかい味わいの李朝の陶器は
国民性の違いから来ているのだろうか。
水滴は実用性も要求されるが、私は机の上にこれがあるだけで気持ちが
安らぎ愉しみながら書作が出来る効果の方が大事だと思っている。
紙や墨も大切で作品に大きく係わるので色々試してはみるけれど、私などは
遊びで落書きをしているだけだから、ヘタなものほど道具に凝るの類である。