わが青春の山馬蝗   kameの独り言(6)



  わが青春の山馬蝗   ー三沢岳物語(山馬蝗社刊より)ー 


私のブログ「絵手紙は心の絆になり得るか・・・5月6日)」 に次のようなコメントを頂いた。

 長野県伊那市のk(仮名)と言います。会社勤めのかたわら、南信州ガイド協会に所属する
登山ガイドとして活動しています。8月13日にガイドの下見にと三沢岳に行った際、頂上の
「山馬蝗 1959.11」 のプレートが気になり、どんな山岳会だったんだろと思い、検索し、
このブログに辿りつきました。 絵手紙のYさん、Hさんの思い出読ませて頂きました。
辿りつけて、うれしく思います。



 驚いた! あの三沢岳の頂上の「山馬蝗のプレート」を見つけてくれた人がいた。
あのプレートは1959年の11月に山馬蝗結成10周年を記念して取り付けたものだ。しかし、
頂上とはいえ、すぐに眼にとまる場所ではないから、見つけてもらったのは、僥倖という外ない。

三沢(さんのさわ)岳は、中央アルプスの宝剣岳から西に派生する尾根の先にそびえる秀峰で、
縦走路から外れている関係もあって、訪れる人は少なく高山植物も豊富で静かな展望台である。


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                            三沢岳(2847m)を望む

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                                      ウスユキソウ

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                 チングルマ


山馬蝗(さんばこう)の和名はヌスビトハギ
山馬蝗は1949年、高校の卒業を前に、例の「いかもの同好会」を発展させて悪ガキ
の山仲間で立ち上げた山岳会ならぬ山ガキ会である。
山馬蝗(さんばこう)は和名をヌスビトハギという雑草で山野を歩くと、三日月型の
種子が衣服にやたらとくっ着く厄介な代物である。この逞しい雑草が気に入って会の
名前になり、二つ並んだ種子の形を旗印にと、ろうけつ染めで作り、10周年を記念の
時も、三沢岳頂上でこれを振った記憶がある。

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                            ヌスビトハギ
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                            山馬蝗の旗印

                            
元気なころは、毎年年末から後立山連峰の元日登頂を目指して、雪洞で、ある時は、山馬蝗
の旗印をつけたテントで白馬から順に、唐松、五竜、鹿島槍の頂上を目指した。
5月の連休には南アルプスの北岳にH,Y両君と3人で2年がかりで頂上を目指したことも、
忘れられない。

1992年、還暦を記念に、山馬蝗で中国側から北朝鮮との国境に聳える長白山(白頭山)に
遠征したが、ほとんど頂上近くまで車が入り、これは登ったという気がしなかった。

そして、1995年の8月には、プレート設置以来初めて、山馬蝗の三沢岳記念登山が企画
されて36年ぶりに、記念プレートと再会、感激を新たにした。



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                            1996年10月 御岳 開田高原にて

この頃からは、流石に昔のような山登りは無理と自覚したのか、このときはH君の世話で
開田高原の民宿に集い、炎のようにそそり立つ唐松の紅葉の中で、思い思いに錦秋の山を
描いたりして愉しんだものだった。

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                            1997年10月 笹ヶ峰牧場にて

友人の経営するペンション(追記参照)で落ち合って、楽しく過ごした時の思い出の一枚。
絵手紙交換を毎日のようにしていた闘病中のY君と久しぶりに出会って、なかよく並んで
描いた絵で、紅葉の先に焼山の噴煙が見える。

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                            1997年10月 戸隠鏡池にて
錦秋の額縁の中、鏡に映る戸隠岳の姿は何度訪れても見あきない。描いた絵を見せ合って
喜びを分かち合ったことを昨日のことのように思い出す。
 

          
このあと、1999年1月6日に、H君は癌で急逝し、その年の7月に山馬蝗の仲間で思い出
の三沢岳頂上に、あの記念プレートの下に散骨をした。

続いて、2002年4月19日に、Y君は7年に及ぶ癌との闘いに終止符を打った。彼の希望で
南アルプスの仙水峠に同じく山馬蝗の仲間で散骨をした。


相次いだ仲間の死に、呆然としながらも、気を取り直し、この歳で始めた、このブログ。
その中で、「わが青春の山馬蝗」をと、おぼろげな記憶を辿って、あれこれ書いていた
ことが、先のk(仮名)氏のコメントにつながったわけである。
恐るべしGoogle の検索機能、有難きかなパソコンである。

三沢岳の頂上に眠るH君が、仙水峠のY君が喜んでくれている証拠かも・・・



(追記)ペンションフィールドノートの紹介 
    http://www2.ocn.ne.jp/~momofiel/
by kame0401 | 2010-09-19 00:53 | kameの独り言 | Comments(0)

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