赤色三番叟    能面雑話(6) 



     赤色三番叟?


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     この面は縦に大きく割れて、ひもで繋いであり、顎も大きく欠けている。彩色も
     ボロボロなのだが、その細く小さな眼が優しい微笑みを浮かべて何とも言えない
     雰囲気を漂わせている。私のところに来たのはずいぶん以前のことだが、ご多分
     にもれず由来は不明である。
     不思議な面だなぁ~と思いながらも、忘れかけていた頃、中西通著「能のおもて」
     が出版(1998年)された。 その表紙カバーの写真を見て、不勉強な私は初めて
     三番叟に「黒色三番叟」 と 「赤色三番叟」の2種類があることを知った。

     私のこの面が、その 「赤色三番叟」に当るものかどうかは、判らないが「式三番」
     の「千歳」「翁」に続く「三番叟」が「黒色尉」だけでなく昔は赤色のものがあったことは
     確かで、若しかすると「白色三番叟」と言うのもあったかもしれない。
     いずれにせよ、私にとって、この新鮮な驚きは、この面のお陰だと思っている。 
 
 
     「能面彩色手控巻」  中西通著「能のおもて」より

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                           「黒色三番叟」 と 「赤色三番叟」


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     これは、篠山能楽資料館館長・中西通著「能のおもて」の表紙カバーの写真から
     転載したもので、青い線と線の間が巻物の巾で一面ずつ横に並んでいる。
     本物は現在、資料館に展示中。一見に値する資料である。

     巻頭に「能面彩色手控巻」と書かれた巻物で、長さ622糎、巾26糎、面全体はほぼ
     原寸に近く描かれている。現在のスケッチとは異なり、各面の特徴、骨格をよく捉えた
     画法で、安政三年(1856)に写されたものである。<中西通著「能のおもて」より>







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by kame0401 | 2010-06-09 01:00 | 能面雑話 | Comments(0)

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