2010年 05月 20日
「能のある空間 / 船弁慶」 能面雑話(4)
「能のある空間 /船弁慶」
5月18日 大阪・山中能舞台
2月2日に大阪の東住吉高校で芸能文化科の特別授業として行われた公演。
学校のホールに能舞台を生徒自身が組むところから始め、シテは山中迓晶師
義経は在校生の山中景晶君で、親子共演という、珍しい企画。
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5月18日のレクチャーは山中能舞台で、公演の時のビデオを見ながらの解説、
時間を短縮しながらも、そこにさまざまな試みや工夫がなされていることを知りました。
そして写真のような迫力満点の実演付きです。
後シテ 平知盛の亡霊 山中迓晶師
この公演のために創られた、 創作能面「白須佐(しろすさ)」
創作途中の面、耳があり、目尻には皺があります。 が、写メールで、この写真を見た迓晶師は平家の公達の亡霊らしく品があり、
色も特別白くして欲しいとの返信(変身)メールが・・・
耳は削られシワは埋められ、出来上がったのが上の写真です。
製作途中の貴重な記録写真も残してやりたくて・・・
名前の「白須佐」はブログの投票で決められたとか、写メールでのやり取りなど、
やはりいまどきの能面誕生は昔と大違いですね(笑)・・・・・
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<付録> 「宝塚歌劇・劇中劇の船弁慶」
2005年 大阪・東京・福岡
写真は麻愛めぐるが演ずる平知盛の亡霊
2005年に宝塚歌劇雪組の公演で「睡れる月」というのがありました。
その中で「劇中劇」として演じられた「船弁慶」は迓晶師が指導されました。
「山姥」
麻愛めぐるが演ずるのは能役者の観世小次郎役。知盛の亡霊として舞台で
かける能面は、迓晶師の要望で私が提供した「山姥」が使われました。
本来使われる「怪士(あやかし)」の面よりも怪しげな雰囲気がありました。
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