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クロッキーの合間に

   クロッキーの合間に   kameの独り言(20)



    卒業生で友人でもある I 君に誘われて、ヌード・クロッキーを描きに出かけた。クロッキーは、若い頃に同僚の美術の先生に誘われて、描いたことがあるが、それは、もう50年も昔のことである。
  この誘いに乗ったのには、理由がいくつかある。 I 君の絵の腕前を見たいと言うのも、その一つだったが、私自身が、ヌードを前にしてどう感じるのか、その自分を見て見たいと言うのが、一番大きな理由であった。
  しかし、そこに見たのは、美しいヌードを前にして、ドキドキも何も感じぬ80歳の老人が、淡々と鉛筆を走らす姿しかなかった。  少しはドキドキするかなという、秘かな期待は打ち砕かれ、前立腺癌の治療で、男性ホルモンを抑制されているせいかもしれないと、自分を慰めながらも、正直少し寂しいものが残った。
  決してモデルのせいでないことは、彼女の名誉のために書き添えなければならないが、やはりドキドキ感を伴わないで描いたヌードクロッキーは、わさび抜きの鮨のようなものではないだろうか。 なんとなく絵に生気がなく、瑞々しさに欠けると感じるのは、私の僻みだろうか・・・・・
  しかし、1ポーズ10分から5分3分2分1分0分と目まぐるしく変わる中で、モデルと向き合う心地よい緊張感は、一瞬時間が止まる気がした。気が付けば2時間余りは、あっという間に過ぎて、クロッキーの合間の不思議な時空感覚と、懐かしさの入り混じった感傷に耽ったひと時、誘ってくれた I 君に感謝しながら帰途に就いたことである。
  当日描いた40枚余りのクロッキーの中から、書き殴りの駄作をご笑覧あれ・・・・・・



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   ヨガの心得があるのだろうか、このモデル嬢はポーズが美しく変化に富み、描き手を飽きさせないのは、流石だ。 
   



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by kame0401 | 2012-09-30 18:07 | kameの独り言 | Comments(0)

千畳敷挽歌

             千畳敷挽歌       旅のつれづれに(12) 
       



         中央アルプスの千畳敷カールは、私の山仲間との思い出が詰まった場所の一つである。
        三沢岳の頂上には、中学以来の我らが山仲間の会「山馬蝗」(さんばこう)の記念プレートがある。
        この山馬蝗結成10周年を記念したプレートが、当時、伊那のオリンパスに勤めていたY君の勧めで、
        三沢岳の頂上に設置されてから、もう50年もの月日が流れた。       
        伊那にいたY君は、南アルプスや中央アルプスを、我が家の庭のように闊歩し、5月の連休に雪の
        北岳を、H君と三人で目指したことも、遠い昔となり、両人とも亡くなった今は、当時の話を共に懐かし
        むことも叶わない。
          
        三沢岳は、後に亡くなったH君の散骨をした処でもあり、素晴らしい場所を選んでくれたY君ゆかりの
        山である。
        今回は、両君を偲び三沢岳の記念プレートを目指したが、体調不良で早々に途中断念した。 
        稜線の極楽平より望む三沢岳は、眼界遥かに青く高く聳え、 千畳敷の晩夏は、80歳の壁を痛感し
        た旅でもあった。

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        三沢岳は、宝剣岳の裏に、縦走路から西に派生する尾根の先に聳える隠れた名峰である。
        アップダウンのある痩せ尾根のルートは、結構手強いものがあるが、頂上から360度の
        展望は実に素晴らしい。 

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        宝剣岳の左に続く巌稜、私は宝剣より此方の巌稜の方が好きで、絵になると思っている。

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        宝剣岳は、鎖場のある峻峰で、中央アルプスの顔の一つである。

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        初日は、千畳敷カールはガスが巻き、時々垣間見える宝剣の巌稜に心躍ることしばし。

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        宝剣の左に続く巌稜の魅力に魅かれて、何度か挑戦するも、なかなか大きさを捉えられない。
 
    
  
        山のスケッチは、若いころから何度描いても、何時も挫折感に打ち拉がれてきた。それでも懲りずに
        今日まで挑戦をしてきたのは、尽きぬ魅力が其処にあるからだけでなく、ヘタな絵でも、その時々
        の思い出を鮮明に遺してくれることに気が付いていたからだろう・・・・・・

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by kame0401 | 2012-09-22 12:20 | 旅のつれづれに | Comments(0)

ドバト

              見たぞ!ドバト君

         我が家のマンションの庭にある榎(エノキ)は、いま枝に赤い小さな実が沢山実っている。それを見付けた
         ドバト君たちが、連日訪れて忙しく啄んでいる。その啄む瞬間を捉えたいと、連日カメラを向けていたが、よう
         やくその瞬間をカメラに・・・

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         ドバトは野生のカワラバトと同じ鳩だが、古来お寺の堂の上や塔の上に住み着いて、ドバトと呼ばれるように
         なったとされる。伝書鳩にもこのドバトを使う。こうして見ると結構綺麗な鳥でドバトという呼び名は可哀そう。

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         細い枝に掴りながら、揺れる枝先の実を上手に啄むのだが、その瞬間にシャッターを切るのは難しい

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         これって、肖像権侵害になるんじゃない(憤)

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         何食べてるか個人情報を勝手に公開しないで!

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         こら! そこのジジイ  えい加減にせーよ  

          すんまへん、  ついつい可愛いもんで   堪忍してな



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by kame0401 | 2012-09-14 16:17 | カメラの眼で | Comments(1)

古瀬戸灰釉瓶子

            古瀬戸灰釉瓶子 (こせとかいゆうへいし)    私のガラクタ美術館(17)   


      今回のガラクタ美術館は、古瀬戸灰釉瓶子で鎌倉時代(13世紀)のものとされる名品である。中国白磁を模したもので、
      恐らく愛知県の猿投(さなげ)窯で焼かれたもので、掛けた灰釉薬が流れ、味わいのある肌合いになっている。        
          ついでに、少しおまけを付けてのお披露目としよう・・・

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          飾台は最近手に入れた李朝家具で、何を載せても良く似合うお気に入りのもの。
          上の額は、かなり以前に購めた棟方志功の板画で、これもお気に入りの一品。
          左の背の高い李朝家具は、黒柿の扉が魅力的で、かなり以前に手に入れたもの。

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          今回の主役は、この古瀬戸灰釉瓶子で、この形のものは梅瓶(めいぴん)と呼ばれる。
          端正な形で、高さが28㎝の大きなもので、瓶子と謂うから酒を入れていたのだろう。
          これに酒をたっぷり入れて、トクトクと注ぎ回しながら、豪快に酒盛りをしてみたいものである。

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         「愛染修羅身御振舞」と名付けられた作品で、制作年は不明。
         1930年代のものには、このような単色で裏彩色されているものが多いようで、私は棟方志功の
         作品の中でも、この手の板画が好きで、当時なけなしの金を叩いて迷わず手に入れた記憶がある。


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by kame0401 | 2012-09-06 12:08 | 私のガラクタ美術館 | Comments(0)