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爵の裏おもて

  爵の裏おもて

 この前にクレマチスを生けていた花器の「爵」ですが、私はこの爵は複製品 だろうと
 思っています。
 この緑青ですっかり蔽われた姿からは、これがコピーだとは到底思えないでしょうが
 昔から青銅器には複製品が多いと聞いています。
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  「乳釘文平底爵」 これが本物ならば大変な文化財です、何しろ紀元前17世紀の夏王朝
 時代の爵ですから。わがガラクタ美術館に、そのようなものがある訳がありませんからね。
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 まさに、複製の技術は驚くべきで、腐食させて緑青を付けるところなどホントに憎い
 ではありませんか。 これはきっと本物から複製されたものが、その後身元を隠して
 独り歩きをしているものだと思います。
 しかし、この端正なフォルムと緑青で付いた味は、花器として躊躇わず座右に置く
 ことにしたのもお判り頂けるでしょう。 そのうち、香炉としても使ってみようと考えて
 います。
 この素晴らしい爵は今やわがガラクタ美術館の逸品です(笑)・・・・。

by kame0401 | 2011-05-30 15:16 | 私のガラクタ美術館 | Comments(0)

敦煌莫高窟

   敦煌莫高窟  漢詩紀行(6)


長年の憧れの地「敦煌」も今は飛行機であっと言うまに到達するので、
これは果たして喜ぶべきか、複雑な気持ちだったことを覚えている。
このときは参加者が家内と二人だけのツアーで、ここから更に西へ陽関
まで足を伸ばした思い出深き旅となった。
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                               敦煌莫高窟と鳴沙山の遠望


      敦煌莫高窟


   遥望 幾百 窟門聯         遥に望めば幾百の窟門聯なり
   

   恰若 蜂窩 崖壁穿         恰も蜂窩の崖壁に穿つが若し

   坐聴 何来 風鐸韻         坐に聴く何来風鐸の韻き

   鳴沙 山頂 度秋天         鳴沙山頂秋天に度るを  
  
  



   遥か望めば 断崖に 蜂巣さながら 穿たれし
  

   幾百数う 石窟は あまた仏の ましまして

   そぞろに聴ゆ 風鐸の さやけき響き いずこより

   降りそそぐかや 風に乗り  

   窟の上なる 鳴沙山 碧きみ空を 渡りゆく  




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この本は、東大寺の長老清水公照師の随筆で旅の印象を綴られたもの。
限定特装本で、表紙は漆の蒔絵仕上げで蒔砂子は敦煌莫高窟・鳴沙山の
砂が使われている。


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私も鳴沙山の砂を記念にと持ち帰り、さて何に使おうかと思案の末。
悠久の歴史の時を刻んだシルクロードに想いを馳せるのには、砂時計
が一番と思い定めて出来たのがこれ。


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その昔、NHKの特集番組シルクロードの中で、喜多郎のあのテーマ曲を
バックにラクダの隊商が歩む足もとで砂漠の砂が流れるさまを憧れを籠め
て見つめていたことを思い出しながら。

こうして写真に撮ると、砂は螺旋を描いて落ちているように見える。
160分の1秒で撮ったこの写真は、時が止ったように見えるその一瞬を捉え
ている。

私も自分の写真を撮れば、それはこの砂時計の砂と同じで永くも短い私の
人生を止った一瞬として捉えることが出来るわけだ。 いまそこに写って
いるのは、今日まで拙を守り生きてきた私の人生のまさに断片なのだ。

そして、砂時計の砂山が見せる姿が刻々遷ろい決して同じ姿を見せない
のと同じく、もはや誰もこの写真の私に会うことは叶わないのだ。

「敦煌・鳴沙山の砂・時」の三題話はこれでおしまい。お粗末!

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                     2011年5月7日 10時14分 13分の1秒間に存在した私


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by kame0401 | 2011-05-24 13:35 | 漢詩紀行 | Comments(0)

クレマチス・ナウ

 クレマチス(3)

  今日の花器も灯火器ですが、灯明と呼ばれる
  油の皿に灯芯で明かりを灯すものです。
  その皿を置く吊り台に蕎麦猪口を載せて花を
  生けました。
  これは白州正子を真似たものですが、灯明台
  も色々あり、時代が付くと味わい深く花にも
  良く合います。

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  蕎麦猪口も時代により形や絵柄も替り蒐めだすと
  面白い。この蕎麦猪口は古伊万里で、秋草の図柄
  も素敵で普段食器として使っているものです。

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  吊り灯明の中でも、これは簡素ながら実用的な
  フォルムが気に入っているものです。
  計画停電などという昨今、天ぷら油を使った灯明
  などは如何でしょう。


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by kame0401 | 2011-05-18 14:32 | カメラの眼で | Comments(0)

灯火の揺らめき

 
  灯火の揺らめき

  クレマチスを生けていた器に、和蝋燭を灯してみました。
  幻想的な雰囲気を醸し出す不思議な灯火器ですね。
  しかし思っていたほど明るくないし元々実用に作られた
  ものではないのかも。
  
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  風もないのに炎が揺らめくのは、このガラスの花器の容が
  空気の対流を生むからでしょうか

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蝋燭が短くなると炎が大きくなり、またガラスの色が変耀します。

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  蝋燭の命の絶えなんとするその瞬間に見せる輝きが・・・


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by kame0401 | 2011-05-11 10:47 | カメラの眼で | Comments(0)

クレマチス

   クレマチス (2)

  今回は花器をガラスの器に替えました。
  この器は、元々花器ではなく、灯火器として使われていた
  ものらしく、中にローソクを立てる台を吊り下げるように
  なっていました。
  モダンなフォルムと、歪んだ古いガラスの色あいが素敵で、
  見た途端にこれは花器にしようと思い購めました。

 
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  これにローソクを入れて本来のランプとして一度使って
  みたいと思いながら、いまだ試みていないのですが・・
  どんな光の揺らめきを見せてくれるのでしょうね。

by kame0401 | 2011-05-06 12:20 | カメラの眼で | Comments(0)

ローマの休日

  ローマの休日   旅のつれづれに(5)

  2月の末から安いツアーでイタリアを初めて訪ねてきました。
  ローマで過したまる二日の自由時間はホントに愉しいひと時でした。 

  大聖堂や彫刻・絵画のスケールの大きさに唖然とした半面、その対極にある
  伊勢神宮や桂離宮・石庭にみる日本文化を改めて認識する旅でもありました。

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  「Foro Romano」  
  広大無辺な遺跡は驚く外ない。しかし私は壮麗なヴァチカンの大聖堂よりも
  この崩れた煉瓦の壁に美しさを感じるのは、やはり日本人だからでしょうか。


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  「Foro Romano」
  その昔、シーザーも歩いたであろう道を歩きながら見上げたローマの空は
  曇っていて、今にも彼の無念の涙がこぼれてきそうでした。

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 「Colosseo」
  剣闘士同士や猛獣と生死を賭けて闘わせ、それを5万人もの観客が愉しんだという巨大な
  円形競技場跡は是非観てみたかった一つでした。
  作今、鯨を食べるのは野蛮だとのたまい捕鯨を妨害する人たちは、それぞれ自分たちの国
  の先祖は何をしてきたのか、もう一度検証することが必要ではないですか?
  昔から鯨の供養塔を建てて感謝しながら鯨を食べて生きてきたことを、理解できないのは
  精神文化の違いだけでしょうか・・・

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  「Colosseo」

  流石は有名な観光地、いろんな国のそれも団体の観光客の多いのに驚き。
  苔蒸した煉瓦を観ながら、この途轍もなく大きな建物を造るのに一体幾つ
  煉瓦を使ったのだろうか、そんなことをフト考えてしまうひと時でした。

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  「Terme di Cracalla」
  有名なカラカラ浴場遺跡、1600人も入れる大浴場を始め、運動場や図書館
  まである巨大な社交施設だったというからこれまたビックリ。



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  「Terme di Cracalla」
  近年、日本でもスポーツジムや町の銭湯が巨大化した温泉施設があるけれど、桁が違う。

  しかし、どの巨大な遺跡も、当時の奴隷制社会でこそ成り立っていたのだろうと思うと、
  権力者の欲望の遺跡でもあるわけで、ただ驚いてばかりでは済まされないものを感じず
  にはおれませんでした。





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by kame0401 | 2011-05-05 10:00 | 旅のつれづれに | Comments(0)