復曲能「橋姫」

           復曲能 「橋姫」     井上裕久師 

           第2回復曲試演の会  京都観世会館   2013.6.30

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         今回復曲された「橋姫」は類曲の「鉄輪(かなわ)」とは、趣きも異なり、使用された能面の「橋姫」も
         元はこの曲のために作られたものだと謂う。能面は前シテには「孫次郎」が、後シテでは「橋姫」の
         上に「泥眼」を重ねて現れ、被衣を脱ぐと同時に「泥眼」の下から恐ろしい「橋姫」の面と赤地金鱗箔
         半切の姿に突如変身するのは見事である。 それにしても能面を重ねてかけるのは視界が更に狭く
         なるはずで、 どのような工夫が為されていたのであろうか、興味津々である。


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         枕淋しき寝屋の月 影を便りに馴れ衣間遠になるや妻恋の 鹿の起伏し 音に立てて泣く計りなる
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         其身のはてを顕さんと 悪鬼の姿に身を変じ 又こそ此処に来らんと いふ川風の橋の面に立隠れ
         失せにけり白波と共に失せにけり (中入り)
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         さ筵に苔の衣を片敷きて 我を待つらん 宇治の橋姫
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         百夜参詣の 願い叶ひて 忽に其形 忽に其形 さも恐ろしき鬼となって ・・・・・・

         橋にかけりて川波の 上をも走りて 柴舟の上に乗り棹さし川波の まきの板舟 踏み鳴らし 
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         宇治の山 暁の 雲に逢える 月の光りも 今は薄墨 書き乱したる 鬼神の 書き乱したる 鬼神の 
         形ハ消えて失せにけり

        詞章は京都観世会発行の「橋姫」より一部引用させて頂きました(乞うご容赦)

by kame0401 | 2013-07-03 07:21 | 舞台寸描 | Comments(0)